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新しいアートイベント「CURATION⇄FAIR Tokyo」2024年2月〜3月に開催!


CURATION⇄FAIR Tokyo

2024年2月21日〜3月11日に第一回となる「CURATION⇄FAIR Tokyo」が開催される。

CURATION⇄FAIRは展覧会とアートフェアの二部構成となっており、2月21日(水)〜3月3日(日)に展覧会「美しさ、あいまいさ、時と場合に依る」、3月9日(土)〜 3月11日(月)にアートフェア「Art Kudan」が東京都千代田区九段の登録有形文化財「kudan house」で開催される。
本展は「展覧会で観て、アートフェアで買う」をコンセプトに、アート作品の社会的意義や価値を展覧会で学び取り、信頼のあるギャラリーから実際に作品を購入できるイベントとなっている。古美術から現代美術、デジタルアートなど様々な作品の展示・販売が行われる。

kudan house

kudan house(旧山口萬吉邸)は1927年に日本を代表する3名の建築家(内藤多仲、木子七郎、今井兼次)によって建設されたスパニッシュ様式の邸宅で、地上3階・地下1階の建物と緑豊かな庭園を有している。
2018年9月に旧山口萬吉邸は当時の姿を残しつつも、会員制ビジネスイノベーション拠点として現在の「kudan house」へと生まれ変わった。
東京大空襲やGHQからの接収など困難な時代を乗り越え、ほぼ建築当時の姿を残している歴史的に貴重な建築であり、現在は登録有形文化財に登録され一般非公開となっている。

アートの価値、アート作品を買う意義とは?

最後に本展に対する個人的な期待と見どころについて記載する。
展覧会やアートフェアの詳細はCURATION⇄FAIRの公式サイトを参照頂きたい。第一回目の開催であることから公式サイトに記載されたステートメントだけで展示内容を想像することは難しいが、本展の特徴である二部構成がどのように生かされるに大きな期待を寄せている。ある意味では通常のアートフェアでも作家やギャラリストとの会話を通してアートを学び購入することは可能であると言える。そんな中であえて二部構成とすることの効用や一部と二部の繋がりに注目したい。

本展の主題とは逸れるが私個人として「アートの価値」「アート作品を買う意義」に関しては強い関心を持っている。芸術に興味持って暫くはアートは所有するものではなく、美術館や公共空間で鑑賞するもの、と捉えていた。数年前に立ち寄った銀座のとあるギャラリーがきっかけでアート作品を購入するようになったものの、アートを学び購入を続ける中で、アートの価値とアート作品を購入することの意義に対して自分なりに納得のいく答えが出せなくなっていた。アートの価値・社会的意義とは「人の心を豊かにする美しさなのか?」将又「評価に値するコンテクストなのか?」どちらも間違いではないが普遍的なアートの価値を言い表しているとは言い難い。同様にアートを買う意義とは何であろう。アートの価値や社会的意義によってはアートの私有は歓迎される行為ではなく広く一般に共有される事で価値を発揮するのはないか。とはいえ、蒐集により作家活動が支えられ、作品の市場経済的な価値が保証される事で次世代に残すべき作品が継承される事実は確かである。多様な価値観が生まれ多様なアートが存在する現代で、アートの普遍的な価値やアート作品を買う意義を再確認できる場になることを期待している。

開催概要

CURATION⇄FAIR Tokyo

展覧会「美しさ、あいまいさ、時と場合に依る」 : 2月21日(水)〜3月3日(日)

アートフェア「Art Kudan」 : 3月9日(土)〜 3月11日(月)

出展ギャラリー : ANOMALY、ギャラリー広田美術、タカ・イシイギャラリー、小山登美夫ギャラリー、MA2Gallery、MAKI Gallery、MISAKO & ROSEN、銀座 古美術宮下、中長小西、大塚美術、しぶや黒田陶苑、瞬生画廊、東京画廊+BTAP、浦上蒼穹堂、ほか(2月4日時点)

kudan house : 東京都千代田区九段北1-15-9


https://curation-fair.com/